野山の植物

オオアブラススキ

オオアブラススキ (イネ科オオアブラススキ属)【大油薄】 (Spodiopogon sibiricus) 山地の日当たりの良い草地に生える「ススキ」に似た葉の多年草。 円錐花序は直立し、小穂は上向きにつきます。 「アブラススキ」では、小穂は...
9月

ヒメヒゴタイ

ヒメヒゴタイ (キク科トウヒレン属)【姫平江帯】 (Saussurea pulchella) 「姫」の名がついていますが、立派に高さ1m以上になる草原性のトウヒレンです。 最大の特徴は丸い総苞部分がピンク色のくす玉のようになっていること。 ...
9月

アキザキヤツシロラン

アキザキヤツシロラン (ラン科オニノヤガラ属)【秋咲八代蘭】 (Gastrodia confusa) 昼でも薄暗い、荒れた竹林の落ち葉や朽ちた竹が横たわる中にひっそりと生える、とても花とも思えないようなランの花です。 葉緑素を持たず光合成を...
9月

クロヤツシロラン

クロヤツシロラン (ラン科オニノヤガラ属)【黒八代蘭】 (Gastrodia pubilabiata) 葉緑素をもたない、つまり光合成を放棄したランの花です。 いわゆる菌従属栄養植物の仲間で、地中の菌類ネットワークの栄養素に依存して生きてい...
9月

ヒルムシロ

ヒルムシロ(ヒルムシロ科ヒルムシロ属)【蛭筵】 (Potamogeton distinctus) 池や沼、水路などに楕円形の浮葉を水面に浮かせる水草です。 地下茎が水底の泥の中に横に這い、水中に茎を伸ばします。 葉腋から出た長い柄の先端に棒...
野山の植物

アメリカネナシカズラ

アメリカネナシカズラ (ヒルガオ科ネナシカズラ属)【亜米利加根無葛】 (Cuscuta campestris) 葉緑素をもたず、従って自ら光合成せず、他の植物に絡まって吸盤状の寄生根で取り付き栄養分を得る寄生植物。 宿主に取り付くと根はなく...
9月

キクアザミ

キクアザミ (キク科トウヒレン属)【菊薊】 (Saussurea ussuriensis) 「アザミ」の名をもちアザミに似ていますが、アザミに非ずのトウヒレンです。 日当たりのよい山地草原に生え、直立して高さ1m以上になります。 花序は茎先...
野山の植物

ササクサ

ササクサ (イネ科ササクサ属)【笹草】 (Lophatherum gracile) 笹に似た葉をもつ草だから笹草という、いささか安易に思えるネーミングの植物。 確かによく似ていますが、単子葉植物の中には他にも似た葉はいくらでもありそうですが...
9月

セイタカトウヒレン

セイタカトウヒレン (キク科トウヒレン属)【背高唐飛廉】 (Saussurea tanakae) アザミに似てアザミに非ずの「トウヒレン属」で、「背高」の名の通り、真っ直ぐ伸びた茎は1mほどになります。 たいへん特徴的なのは、茎全体に翼がつ...
野山の植物

シオガマギク

シオガマギク (ハマウツボ科シオガマギク属)【塩竈菊】 (Pedicularis resupinata subsp. oppositifolia) 自分の葉で光合成を行なう一方、他の植物(イネ科)に寄生して栄養分を奪う「半寄生植物」です。 ...
9月

ヤハズハハコ

ヤハズハハコ (キク科ヤマハハコ属)【矢筈母子】 (Anaphalis sinica) 別名:ヤバネホウコ 「ヤマハハコ」の同属でよく似ていますが、背が低く互生の葉は幅広いヘラ型で、艶消しの白っぽい色をしています。 茎は単一で基本的に分枝せ...
9月

ビランジ

ビランジ (ナデシコ科マンテマ属) (Silene keiskei var. minor) 山地の崖やガレ場のような日当たりのよい岩場に生える小型の多年草で、「オオビランジ」の変種とされています。 茎には短毛があり萼には腺毛があるが、オオビ...
9月

サガミジョウロウホトトギス

サガミジョウロウホトトギス (ユリ科ホトトギス属)【相模上臈杜鵑草】 (Tricyrtis ishiiana) ホトトギス属の中の一群の、ジョウロウホトギス節のものは、深山渓谷の岩場に垂れ下がるように生え、ホタルブクロのような釣鐘型の黄色い...
9月

イワギボウシ

イワギボウシ (キジカクシ科ギボウシ属)【岩擬宝珠】 (Hosta longipes) 東北南部から関東地方、東海地方に分布する、山地の湿った岩場や樹木に着生するギボウシです。 「オオバギボウシ」や「コバギボウシ」よりも花茎が短く、葉より少...
9月

ヒシ

ヒシ (ミソハギ科ヒシ属)【菱】 (Trapa jeholensis) 全国の池や沼に自生し、葉が水面に放射状に広がる浮葉植物です。 池の底から長い茎を伸ばし、葉柄の中央部が膨らんで浮きとなっています。 葉は三角形ではっきりとした鋸歯が目立...
高山植物

イワインチン

イワインチン (キク科キク属)【岩茵陳】 (Chrysanthemum rupestre) 別名:インチンヨモギ 亜高山帯から高山帯の日当たりの良い草地や岩礫地に生育し、黄色い頭花を多数咲かせます。 花は全て筒状花で舌状花は無く、花だけ見る...
タテハチョウ科

ジャノメチョウ

ジャノメチョウ (タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科)【蛇目蝶】 (Minois dryas) 全国に広く分布する普通種の地味な蝶です。 多くの「ジャノメチョウ類」の中でも元祖「ジャノメチョウ」の名をもち、明るいところを飛び大型のわりにはあま...
野山の植物

シロバナノアザミ

シロバナノアザミ (キク科アザミ属)【白花野薊】 (Cirsium japonicum f. leucanthum) 名前そのままに、白花の「ノアザミ」です。 あまり見慣れないので、アザミとしては妙な感じがしてしまいます。 花の色以外まった...
9月

スルガジョウロウホトトギス

スルガジョウロウホトトギス (ユリ科ホトトギス属)【駿河上臈杜鵑草】 (Tricyrtis ishiiana var. surugensis) ホトトギス属の中の一群の、ジョウロウホトギス節のものは、深山渓谷の岩場に垂れ下がるように生え、ホ...
9月

ギンリョウソウモドキ

ギンリョウソウモドキ (ツツジ科シャクジョウソウ属)【銀竜草擬】 (Monotropa uniflora) 別名:アキノギンリョウソウ 「ギンリョウソウ」にたいへんよく似ていますが、似て非なる別属の植物です。 普通の「ギンリョウソウ」は、4...
野山の植物

ナベナ

ナベナ (スイカズラ科ナベナ属)【鍋菜】 (Dipsacus japonicus) 以前はマツムシソウ科とされていたように「マツムシソウ」の仲間です。 確かに花の構造自体は似た感じではあります。 マツムシソウでは外側の裂片が大きく装飾的にな...

ホタルサイコ

ホタルサイコ (セリ科ミシマサイコ属)【蛍柴胡】 (Bupleurum longiradiatum var. elatius) 山地の明るい林下などに生育し、小さな黄色い花をつけます。 セリ科としては珍しく切れ込みの無い広い葉で、幅広いへら...
野山の植物

ミツバ

ミツバ (セリ科ミツバ属)【三葉】 (Cryptotaenia canadensis subsp. japonica) お吸い物や茶碗蒸しでお馴染みの、あのミツバです。 全国の山野の沢沿いや湿地に生える日本原産種です。 三つ葉の名の通り、3...
野山の植物

シチトウエビヅル

シチトウエビヅル (ブドウ科ブドウ属)【七島蝦蔓】 (Vitis ficifolia var. izuinsularis) ブドウの仲間の「エビヅル」の変種で伊豆諸島に分布するものです。 エビヅルに比べて3裂した葉が大きく、裏面には赤褐色の...
野山の植物

エビヅル

エビヅル (ブドウ科ブドウ属)【葡萄蔓】 (Vitis ficifolia) 別名:ミツバブドウ 「ブドウ」の名がつかないものの、ブドウ科ブドウ属で「ノブドウ」などとともに野生のブドウです。 「エビ」というのはブドウの古名だそうです。 本州...
山岳の植物

ミヤマフタバラン

ミヤマフタバラン (ラン科サカネラン属)【深山双葉蘭】 (Neottia nipponica) フタバランの仲間の中でも、「アオフタバラン」や「ヒメフタバラン」などよりも、やや高山性の種類で、亜高山帯の針葉樹林帯の林床に生育します。 フタバ...
野山の植物

シンミズヒキ

シンミズヒキ (タデ科イヌタデ属)【新水引】 (Persicaria neofiliformis) 「ミズヒキ」とほぼ同じで見分けるのも困難なのですが別種の植物です。 本州から九州の林内に「ミズヒキ」と同様のところに生育します。 ミズヒキに...
山岳の植物

オクノミズギク

オクノミズギク (キク科オグルマ属)【奥の水菊】 (Inula ciliaris var. pubescens) 「ミズギク」の変種で八甲田山を基準産地とするもので、青森県と山形県でしか記録れていないそうです。 山地の湿原に生え、総苞片が開...
山岳の植物

シラヒゲソウ

シラヒゲソウ (ニシキギ科ウメバチソウ属)【白髭草】 (Parnassia foliosa var. foliosa) 「白髭」の名から、サンタクロースのような「ひげじい」を連想してしまいますが、高原に咲く繊細で可憐な花です。 茎の先端に一...

イケマ

イケマ (キョウチクトウ科イケマ属)【生馬】 (Cynanchum caudatum) 全国の山地の沢沿いや湿った林縁に群生する蔓植物です。 尖った心形の大きな葉が茂った上に、白いボール型の花序をつけます。 花は5裂した淡緑白色の花冠の内側...
6月

フジアカショウマ

フジアカショウマ (ユキノシタ科チダケサシ属)【富士赤升麻】 (Astilbe thunbergii var. fujisanensis) 「アカショウマ」の変種で、富士山周辺、箱根、丹沢など、フォッサマグナ南部地帯の山地に分布しています。...
野山の植物

ヘビノネゴザ

ヘビノネゴザ (シダ植物イワデンダ科)【蛇の寝茣蓙】 (Athyrium yokoscense) 全国の低山や山地の林内に普通に生える夏緑性シダで、姿かたちも普通のいかにも羊歯という感じで特に特別な個性はありません。 しかし、このシダは植物...
山岳の植物

オオヤマサギソウ

オオヤマサギソウ (ラン科ツレサギソウ属)【大山鷺草】 (Platanthera sachalinensis) 北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林縁や湿地にわりあい多く見られるツレサギソウ属のランです。 花は淡緑色から緑白色で、茎の...
タテハチョウ科

ベニヒカゲ

ベニヒカゲ (タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科)【紅日陰】 (Erebia neriene niphonica) 黒褐色の羽根で、前翅に橙赤色の帯があり、その中に黒い眼状紋が並ぶ、地味ながら目を引くデザインの高山蝶です。 亜高山の日当たりの...

コゴメバオトギリ

コゴメバオトギリ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【小米葉弟切】 (Hypericum perforatum subsp. chinense) 1930年代に千葉や三重などで発見され、東京湾の埋立地などから広がったとされる帰化植物です。 従...
蜂類

クマバチ

クマバチ(キムネクマバチ)(膜翅目ミツバチ科)【熊蜂】 (Xylocopa appendiculata circumvolans) 子供のころは「クマンバチ(熊ん蜂)」の呼び名で、飛んでくると恐れていた蜂ですが、実際には極めて温厚な性格で人...
山岳の植物

イワナンテン

イワナンテン (ツツジ科イワナンテン属)【岩南天】 (Leucothoe keiskei) 別名:イワツバキ 岩場に生え「ナンテン」のような葉なのでイワナンテンの名がついていますが、個々の葉は「ツバキ」にも似ていて「イワツバキ」の別名もあり...
山岳の植物

ヒメナミキ

ヒメナミキ (シソ科タツナミソウ属)【姫浪来】 (Scutellaria dependens) 湿原や湿地に生える「タツナミソウ」の仲間ですが、他の普通のタツナミソウの仲間や「ナミキソウ」と較べると驚くほど小さな花です。 葉腋に2個づつ同方...

クロイチゴ

クロイチゴ (バラ科キイチゴ属)【黒苺】 (Rubus mesogaeus var. mesogaeus) 全国の山地に広く分布する木イチゴで、つる状に生長し高さ1-1.5mほどになります。 茎には白い軟毛と刺があり、葉は3出複葉から奇数羽...

コウリンタンポポ

コウリンタンポポ (キク科ヤナギタンポポ属)【紅輪蒲公英】 (Pilosella aurantiaca) ヨーロッパ原産の帰化植物で、北海道に多く、本州では中部地方以北に多いようです。 日本へは明治中期ごろに観賞用として渡来したようです。 ...