植物図譜

6月

ウツギ

ウツギ (アジサイ科ウツギ属)【空木】 (学名:Deutzia crenata) 別名:ウノハナ(卯の花) 茎が中空のため空木(うつぎ)と呼ばれるものの、「ウツギ」の名がつくものは、多くの種類にわたっています。 アジサイ科のほか、スイカズラ...
6月

ツルアジサイ

ツルアジサイ (アジサイ科アジサイ属)【蔓紫陽花】 (Hydrangea petiolaris) 深山で気根を出して他の樹木や岩場などを這い上がる、ツル性のアジサイです。 垂直な樹木にもどんどん這い上がり、20mぐらいに達することもあります...
6月

ニシキウツギ

ニシキウツギ (スイカズラ科タニウツギ属)【二色空木】 (Weigela decora) ニシキウツギは「錦ウツギ」かと思っていましたが、「二色ウツギ」なのでした。 花の咲き始めは白黄色で、次第に赤くなるというのが特徴ということです。 「タ...
6月

コウホネ

コウホネ (スイレン科コウホネ属)【河骨】 (Nuphar japonica) スイレンなどに比べると、なんとも地味な花ですが、夏の陽の中で水面に映える色ではあります。 また、スイレンなどと比べると厚手でつやがあるスコップ型の葉が特徴です。...
6月

カワラナデシコ

カワラナデシコ (ナデシコ科ナデシコ属)【河原撫子】 (Dianthus superbus var. longicalycinus) いわゆる「ヤマトナデシコ」というくらいで、日本古来から親しまれてきた花です。 江戸時代に流行した古典園芸種...
6月

ビロードモウズイカ

ビロードモウズイカ (ゴマノハグサ科モウズイカ属) (学名:Verbascum thapsus) 現物を間近で触ってみるのは初めてでしたが、まさにビロードの手触りの不思議な葉。 ヨーロッパおよび北アフリカとアジアに原産する植物で、明治以降に...
6月

ネジバナ

ネジバナ (ラン科ネジバナ属)【捩花】 (Spiranthes sinensis var. amoena)  別名:モジズリ(綟摺) およそ気難しい生育条件の多いラン科の中でも、もっともポピュラーに雑草的に生える種類で、形の面白さや色の可愛...
9月

ユウガギク

ユウガギク (キク科シオン属)【柚香菊】 (Aster iinumae) ユウガギクは「優雅」ではなく、「柚子の香り」という意味で名づけられたそうですが、嗅いでみても、またWEBなどで調べても、あまりそのような香りは感じられないようです。 ...
野山の植物

カントウヨメナ

カントウヨメナ (キク科シオン属)【関東嫁菜】 (Aster yomena var. dentatus) 「ヨメナ」は、いわゆる野菊の代表選手ですね。 形が絵に描いたような菊の形なので、これを野菊と言わずして何とする、という感じです。 狭山...
6月

キキョウ

キキョウ (キキョウ科キキョウ属)【桔梗】 (Platycodon grandiflorus) 秋の七草として古典的に親しまれてきた花で日本全国に分布しますが、植えられたものは、どこでも見られるものの、野生のものはほとんどの地域で絶滅危惧種...

ミツバツツジ

ミツバツツジ (ツツジ科ツツジ属)【三葉躑躅】 (Rhododendron dilatatum var. dilatatum) まだ辺りは一面の枯草色という早春の山の中に、ぽつぽつと鮮やかなピンクが見えだすと、春の喜びの象徴のような感じがし...
9月

ラクウショウ

ラクウショウ (ヒノキ科ヌマスギ属)【落羽松】 (学名:Taxodium distichum)  別名:ヌマスギ(沼杉) 北アメリカ原産の針葉樹で、公園などに移植されています。 もともと、湿地の植物で半分冠水したような水辺に生え、呼吸のため...

シャガ

シャガ (アヤメ科アヤメ属)【射干】 (学名:Iris japonica) 学名が「アイリス・ジャポニカ」というくらいで、日本のアヤメの代表みたいだが、原産は中国で、古い時代の帰化植物と言われています。 そのため、天然自然の深山にはなく、人...
6月

ミクニサイシン

ミクニサイシン (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【三国細辛】 (Asarum mikuniense) 玉原湿原で見たウスバサイシンが、妙に花が薄緑色で樽型であり、葉ものっぺりして普通のと別種なのかも?と思っていました。 その後、よく調べてみ...

キバナセツブンソウ

キバナセツブンソウ (キンポウゲ科)【黄花節分草】 (Eranthis hyemalis) 節分草といっても、南ヨーロッパから導入された園芸種です。 鮮やかな黄色で、ちょっとクロッカスのような感じです。 また、色合いはキンポウゲ科らしく、ち...

ヒメリュウキンカ

ヒメリュウキンカ (キンポウゲ科)【姫立金花】 (Ranunculus ficaria) 別名:キクザキリュウキンカ 「リュウキンカ」といっても、早春の尾瀬に咲く「リュウキンカ」とは違い、これは英国原産の園芸品。 日本のリュウキンカは水辺や...
6月

ヒメフウロ

ヒメフウロ (フウロソウ科フウロソウ属)【姫風露】 (Geranium robertianum) ヒメフウロは、日本では伊吹山など近畿や四国の一部地域にしかなく、主に石灰岩地帯に生息する絶滅危惧種ということで、東京周辺などにあるはずもないの...
野山の植物

イチヤクソウ

イチヤクソウ (APG:ツツジ科イチヤクソウ属)(イチヤクソウ科)【一薬草】 (学名:Pyrola japonica ) 全国の里山に普通に分布する花ですが、半日陰の林下を好み菌根菌にもある程度依存しているようで、生育適地はそんなに多いわけ...
6月

ミズバショウ

ミズバショウ (サトイモ科ミズバショウ属)【水芭蕉】 (Lysichiton camtschatcense) 尾瀬の花の代表として知られ、「夏の思い出」の歌で有名ですが、夏の花ではなく、雪解け直後の春一番に咲く花です。 感覚としては、福寿草...
6月

コボウズオトギリ

コボウズオトギリ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【小坊主弟切】 (学名:Hypericum androsaemum ) オトギリソウの仲間にも園芸品種がいろいろあるようですが、コボウズオトギリは花後の実が面白くて人気があるようです。 花は...
6月

タイリンキンシバイ

タイリンキンシバイ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【大輪金糸梅】 (Hypericum patulum cv. Hidcote) 「キンシバイ」の園芸品種で、ヒペリカム・ヒドコートと呼ばれるものです。 遠目には「西洋キンシバイ」そっくりで...
6月

セイヨウキンシバイ

セイヨウキンシバイ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【西洋金糸梅】 (Hypericum calycinum) 中国伝来の「キンシバイ(金糸梅)」に対し、トルコ方面から伝来なので「西洋金糸梅」。 キンシバイよりも大きな花で、「ビヨウヤナギ」...
6月

ミヤマガマズミ

ミヤマガマズミ (レンプクソウ科ガマズミ属) (学名:Viburnum wrightii ) 普通の「ガマズミ」よりもやや山地性で、花がころころした印象で花序が少なめのような感じです。 葉には毛が少なく、葉柄が赤っぽく毛があります。 ミヤマ...
野山の植物

ヒロハテンナンショウ

ヒロハテンナンショウ (サトイモ科テンナンショウ属)【広葉天南星】 (Arisaema ovale) 山地から亜高山の林下に生え、日本海側を分布域とするテンナンショウで、「マムシグサ」と違い葉はふつう1個で5-7枚に分かれ花より高い位置に出...
6月

ツルコケモモ

ツルコケモモ (ツツジ科スノキ属)【蔓苔桃】 (Vaccinium oxycoccos) 普通の「コケモモ」の花は、いかにもツツジ科ということで納得がいきますが、この「ツルコケモモ」は、花だけ見ると異端児で、一体何者か見当がつきません。 と...
6月

オゼタイゲキ

オゼタイゲキ (トウダイグサ科トウダイグサ属)【尾瀬大戟】 (Euphorbia togakusensis var. ozense) 別名:オゼヌマタイゲキ いかにもトウダイグサの仲間ですが、「ハクサンタイゲキ」の尾瀬特産の変種とされ、尾瀬...
6月

ニッコウキスゲ

ニッコウキスゲ (APG ススキノキ科ワスレグサ属)(ユリ科)【日光黄萓】 (Hemerocallis dumortieri var. esculenta) 夏の尾瀬ヶ原のシンボルのようなニッコウキスゲは日光地方特産ではなく、「禅庭花」と呼...
6月

ノビネチドリ

ノビネチドリ (ラン科ノビネチドリ属)【延根千鳥】 (Neolindleya camtschatica) 高山植物でおなじみの「ハクサンチドリ」と類似したグループのランです。 あまり高山ではなく、ブナ帯などの山地から亜高山の林下などに生えま...
6月

ヒオウギアヤメ

ヒオウギアヤメ  (アヤメ科アヤメ属)【檜扇菖蒲】 (Iris setosa) アヤメは花菖蒲やカキツバタと常にごっちゃにされてますが、ヒオウギアヤメは本州中部では準高山植物ともみられる地位にいるだけあって、異質の野趣があります。 湿原に遠...
6月

ヤマオダマキ

ヤマオダマキ (キンポウゲ科オダマキ属)【山苧環】 (Aquilegia buergeriana) 嫋やかな独特の存在感で、山の林下の草原やヤブ脇に咲いています。 園芸品のオダマキよりも渋い雰囲気で、いかにも和花という感じがします。 5枚の...
6月

タニウツギ

タニウツギ (スイカズラ科タニウツギ属)【谷空木】 (Weigela hortensis) 主に日本海側気候の地域に分布するので、その地域の最盛期になると野山のあちこちにピンク色の茂みとなりたくさん咲くようですが、関東地方などでは見かけませ...
6月

ヤマクワガタ

ヤマクワガタ (APG:オオバコ科クワガタソウ属)(ゴマノハグサ科)【山鍬形】 (Veronica japonensis) 「クワガタソウ」より小型で本州中部の深山から亜高山にかけて生え、全体に開出毛が多いです。 湿り気のある亜高山帯針葉樹...
6月

ユキノシタ

ユキノシタ (ユキノシタ科ユキノシタ属)【雪の下】 (Saxifraga stolonifera) 家の庭や石垣まわりに定番的に植えられているユキノシタは、山では湿った岩場や林下に群生することがあります。 平場の群生が一斉に咲くと、花が空中...
野山の植物

ヌマトラノオ

ヌマトラノオ (サクラソウ科オカトラノオ属)【沼虎の尾】 (Lysimachia fortunei) 「オカトラノオ」に似ていますが、その名の通り湿地に生え、花穂が曲がらず直立します。 また、花序がわりあい疎らでほっそりしてボリュームがあり...
6月

オカトラノオ

オカトラノオ (サクラソウ科オカトラノオ属)【丘虎の尾】 (学名:Lysimachia clethroides) 初夏の陽射しの中で、一斉に同じように大きく曲がって垂れて風に揺れている様子は、ちょっとコミカル。 個々の花も満開となると意外と...
6月

イワカガミ

イワカガミ (イワウメ科イワカガミ属)【岩鏡】 (Schizocodon soldanelloides) 初夏の亜高山で出会う花の中でも、誰もが好ましいと思う美しいピンク色の繊細な花ですね。 高山植物的イメージが強いですが実際には低山の沢や...
野山の植物

サルトリイバラ

サルトリイバラ (サルトリイバラ科サルトリイバラ属)(またはユリ科)【猿捕茨】 (学名: Smilax china) ちょっとゴムっぽい、独特の質感をもつ大きなのっぺりした葉が特徴のつる性の低木です。 雌雄異株で、あまり目立たない黄緑の花を...
6月

ケキツネノボタン

ケキツネノボタン (キンポウゲ科キンポウゲ属)【毛狐の牡丹】 (Ranunculus cantoniensis) 田んぼまわりでよく見かける典型的な雑草ですね。 キンポウゲ科らしい光沢ある黄色い花と、コンペイトウのような実が特徴的。 多くの...
野山の植物

オドリコソウ

オドリコソウ (シソ科オドリコソウ属)【踊子草】 (Lamium album var. barbatum) 同属の「ヒメオドリコソウ」は、街中にも何処にでも生える帰化植物ですが、本家のオドリコソウは開けた山野や田園に群生します。 大きさもだ...
野山の植物

アメリカフウロ

アメリカフウロ (フウロソウ科)【亜米利加風露】 (Geranium carolinianum) その名の通り、北アメリカ原産ですが、昭和初期からの帰化植物として現在は全国で普通の雑草となっています。 「フウロソウ」というと、ハクサンフウロ...