スズメ （スズメ科スズメ属）【雀】
（Passer montanus ）
2021/01/22 狭山湖
およそ日本中の人里にどこにでもいるスズメは、あまりに日常的なので「カラス」同様、あまりバードウォッチングや撮影の対象にもならず、いささか無視される存在のようです。
また、昔と違って稻作の害鳥として駆除されることもなく、食用に捕獲されることも少ないので、そういう意味でも存在を軽んじられている感じです。
しかし、そうしているうちに気が付いてみると昔に比べてあまり見なくなった気がします。
詳しくは判りませんが、どうもここ4-50年で個体数が10分の1という説もあるようです。
近年激減した原因はよく判りませんが、郊外では「シジュウカラ」や「メジロ」、「コゲラ」などを以前よりよく見るようになったことから、単純に環境破壊のせいとも思えません。
日本の住宅が在来の木造から気密性の高い新建材となったため営巣場所が無くなったためとか、農村の稻作が機械化・効率化され落穂などが減ったためなどいろいろ言われています。
そもそも雑食性なので生活力は強いと思われますが、常に人間の暮らしとともに生きてきたのでやはり人間の生活様式の変化に影響されていることは確かなのでしょう。
山岳地の奥や深い森の中にはまず絶対にいないという分布様式からは、草花でいえば「ヒメスミレ」や「ノジスミレ」「シャガ」など稻作とともにやってきたものに似ています。
どうも、稻や麦などの農耕の拡大とともにユーラシア全体に広がっていったような感じがするのですがどうでしょうか。
そもそも有史以前のスズメの分布や先祖の原産地など、化石の研究などから判っているのでしょうか？
現在の世界分布は東アジア、東南アジアからヨーロッパまでの、概ねユーラシア大陸全体となっています。
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