トレッキングでのウェアの役割は、自然条件から身を守ることが第一である。 最近ではアウトドアウェアが、街でも流行しているが、ファッションは機能の後からついてきたものなのだ。 機能にあった素材、機能にあったデザインは必然性があってのものなのである。 フィールドでの多様な自然条件や気象条件のもとでは、防水性・防風性・保温性・耐久性などの防御的機能が問われる。 同時に、人体の活動面からみれば、発汗性・通気性などの衣服内環境の調節機能も重大だ。 ウェアーの品質については素材・縫製そのものはもちろん、ファスナーやベルクロテープ、 ホック等のパーツやアクセサリーの質や配置も重要だ。 ちょっとした使い勝手の悪さが、フィールドでの思わぬ障害になることもある。 ことにアウターウェアの場合はポケットやフード、フラップなど、付属物の実用性もよくチェックしてみたほうがよい。 見かけやアイデアは良いようでも、実際にフィールドで雨や風、雪などの中で歩きながら、手袋をしながらなどの条件では 操作性が使い物にならない場合もありえるから、そういう意味でデザインも重要な機能のうちなのである。 アウトドアウェアも衣服である以上、メンテナンスはイコール洗濯ということがほとんどであるが、 特に新素材のクリーニングは見かけをきれいにすることよりも、低下した機能を復活させるためと理解したい。 当然、素材の特性にあわせた心遣いが必要だ。 ウール製品なら縮ませないよう洗剤や温度に注意したり、化学繊維ならピリングをさけるために単体でネット洗いするなど、 洗濯方法に気を付けよう。 乾燥機が普及している現在、化学繊維製品の熱によるトラブルにも注意。 素材によるドライクリーニングの可否にも気を付けよう。 RETURN
Nekosennin (C) 1997
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