Hansa-Brandenburg CC

Hansa-Brandenburg CC

Hansa-Brandenburg CC

ハンザ-ブランデンブルグ CC

1916年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機。
全長:7.65m、全幅:9.3m、全備重量:1356kg
エンジン:Benz Bz III 150HP、武装:7.9mm機関銃×1、
最高速度:175km/h

エルンスト・ハインケル設計の推進式エンジンの戦闘飛行艇。

実際の生産はフェニックス社製で、独特のスパイダー・ストラット(星型支柱)を採用している。
ドイツ軍でも使われているが、オーストリア海軍ではアドリア海でイタリア軍と戦った。

アニメ「紅の豚」にも出てくる。

Hansa-Brandenburg CC Austro-Hungarian Empire

Hansa-Brandenburg D1

Hansa-Brandenburg D1

Hansa-Brandenburg D1

ハンザ-ブランデンブルグ D1

1916年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:6.35m、全幅:8.51m、全備重量:917kg
エンジン:Austro-Daimler 160HP、
最高速度:187km/h、武装:8mm機銃×1

エルンスト・ハインケルによる設計の、オーストロ・ハンガリー帝国制式戦闘機。

最大の特徴は、「Vストラット・システム」という、V型を組み合わせたような独特の翼間支柱で、「スパイダー」とあだ名された。
翼間の張り線が無いのは良いが、かえって抵抗が大きそうな感じではある。

この方式はハインケルの得意わざだったらしく、ブランデンブルグ水上機にも使った支柱である。
ただし、どちらも後に普通のタイプに変更されているので、凝っていた割にはメリットは無かったのだろう。

Hansa-Brandenburg D.I Austro-Hungarian Empire

Ufag C1

Ufag C1

Ufag C1

ウファク C1

1918年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・複座偵察機
全長:7.41m、全幅:9.5m、全備重量:1150kg
エンジン:Hiero 230HP、
最高速度:190km/h、武装:8mm機銃×2-3

ブランデンブルグC2からの発展形で、同系列のフェニックスC1とは兄弟モデルともいえる。

フェニックスが高高度に優れていたとされるのに対し、ウファクは低高度の戦術偵察に活躍した。
いずれもこの頃のオーストリア機らしく、合板の重厚なボディーと低く小さな垂直尾翼が特徴的。

終戦まで活躍し、終戦後もルーマニアなどで使われていたという。

Ufag C.I Austro-Hungarian Empire

Phonix C1

Phonix C1

Phonix C1

フェニックス C1

1918年 オーストロ・ハンガリー帝国
単発・複座偵察機。
全長:7.52m、全幅:11.0m、全備重量:1105kg
エンジン:Hiero 230HP、武装:8mm機関銃×2、
最高速度:177km/h

一連のオーストリア機らしい鈍重そうに見えるデザインで、1918年にしては古臭い感じがしてしまう。
しかし、100機以上も生産され、戦後になってもスウェーデンで30機以上造られ1920年代まで使われていたという。

これらの木製胴体はすごく太く見えるが、実はたてに深いわりに幅が薄く、視界が良いように作られている。
ボディーがたてに薄く方向安定性が良いので垂直安定板が無くてラダーのみの独自のデザインになっている。

Phonix C.I Austro-Hungarian Empire

Phonix D3

Phonix D3

Phonix D3

フェニックス D3

1918年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:6.62m、全幅:9.8m、全備重量:951kg
エンジン:Hiero 230HP、
最高速度:188km/h、武装:8mm機銃×2

フェニックスD1を改良したD2の更なる改良版で、上下主翼にエルロンを装備して運動性を上げ、エンジンもパワーアップしている。
だが敗戦に間に合わず、生産された機体はオーストリア空軍には渡らなかった。

終戦後スウェーデン空軍によって買われたということである。

Phonix D.III Austro-Hungarian Empire

Phonix D1

Phonix D1

Phonix D1

フェニックス D1

1917年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:6.75m、全幅:9.8m、全備重量:951kg
エンジン:Hiero 200HP、
最高速度:180km/h、武装:8mm機銃×2

「棺桶」とまで言われて不評だった、ハンザ・ブランデンブルグD1の下請けをしていたフェニックス社が開発した改良機種。

主翼、エンジン、ラジエーターなどを改良して、もちろん主翼の「クモ」支柱もやめている。
合板の胴体はほぼ同じような作りで、頑丈な高速機だったようである。

ただし、見かけのとおり、機敏な運動性はあまりなかったようだ。

Phonix D.I Austro-Hungarian Empire

Aviatik D2

Aviatik D2

Aviatik D2

アヴィアティックD2

1917年 オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機。
全長:6.98m、全幅:7.50m、全備重量:810kg
エンジン:Hiero 200HP、武装:8mm機関銃×2、
最高速度:210km/h

試作機ではD1の胴体を使用して造られたD2は、写真では判りにくいが支柱が上翼だけに付いていて、下翼は短い片持ちのタイプ。
翼間支柱は無く、ちょうど、パラソル翼の機体に下翼をおまけに付けたようなかたちになっている。
プロペラは4枚ブレード。

1918から量産される予定だったが、フォッカーD7のライセンス生産が決まったため、量産計画は無くなったようだ。

Aviatik D.II Austro-Hungarian Empire

Aviatik D1

Aviatik D1

Aviatik D1

アヴィアティック D1

1917年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:8.0m、全幅:9.65m、全備重量:852kg
エンジン:Austro-Daimler 200HP、
最高速度:185km/h、武装:8mm機銃×2

ブランデンブルグD1の後釜に据えられたオーストロ・ハンガリー帝国の量産機。
設計者Julius von Bergの名をとって、ベルグD1とも称される。

機体の空力設計は優れていて軽快で運動性が高く視界も良いようであったが、エンジンが過熱しやすい点や機体構造に欠点があり、パイロットには不評だったようだ。
これらの欠点や機体構造の弱点を改良したD2は配備される前に終戦を迎えてしまった。

アルバトロスなどと同じく、合板のボディがスマートである。

ドイツ系機体に多用された、ローゼンジ・カモフラージュ。

Aviatik D.I Austro-Hungarian Empire

丙式二型

ww1_33

丙式二型

1918年フランス・日本
単発・複座戦闘機。
全長:7.30m、全幅:10.41m、全備重量:1280kg
エンジン:イスパノスイザ 300HP、武装:7.7mm機銃×3、
最高速度:230km/h

フランスのスパッド20を日本陸軍で試用したもの。

第一次大戦で得られたエッセンスを集約した革新的な高速・重戦闘機。
強力なイスパノ水冷V8エンジンを使用。

1919年から日本陸軍が100機購入したスパッド13C1(丙式1型)と比べると支柱がI型シングルとなり、上翼が後退角ぎみになっているようでたいへんスマートになっている。

丙式二型 Spad Japan

甲式三型

ww1_24

甲式三型

1917年フランス・日本
単発・単座戦闘機。
全長:5.67m、全幅:8.22m、全備重量:630kg
エンジン:ル・ローン 120HP、武装:7.7mm機銃×2、
最高速度:163km/h

フランスのニューポール24を日本陸軍で導入したもの。
最終的に308機が納入された。

本国ではこれよりスパッド13の方が好まれたようである。

甲式三型 Nieuport Japan

モーリス・ファルマン

ww1_182

モーリス・ファルマン

1914年日本(フランス)
単発・三座偵察機。
全長:?、全幅:?m、
エンジン:ルノー 100HP、武装:不明、
最高速度:96km/h
モーリス・ファルマン大型水上機

大正3年、それまで使われていた同じモーリス・ファルマンの小型水上機を強力にしたモデルが輸入された。

こちらは従来型「モ式小型」に対して「モ式大型水上機」と呼ばれ、横須賀海軍工廠で国産化された。
中国・青島でのドイツ軍攻撃に1機が参戦し、日本初の実戦経験ももつ機種として有名。

日本海軍揺籃期の代表的機体で、後の「横廠式」シリーズを開発する礎となったことだろう。

モーリス・ファルマン Farman Japan

De Havilland SE5a (USA)

De Havilland SE5a USA

De Havilland SE5a USA

デ・ハビランド SE5a

1918年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:6.41m、全幅:8.15m、全備重量:956kg
エンジン:イスパノスイザ 200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:205km/h

これはもちろん英国の主力高性能戦闘機だが、アメリカ陸軍でも採用されている。
WWⅠでも最強の機体のひとつであり、高速で、上昇力、急降下ともに優れていた。

スパッドとともに米陸軍の主力のひとつでもある。

De Havilland SE5a USA

Paccard le perrel C11

Paccard le perrel C11

Paccard le perrel C11

パッカード・ルペール C11

1918年アメリカ
単発・複座戦闘機。
全長:7.74m、全幅:11.85m、全備重量:1700kg
エンジン:リバチー 400HP、武装:7.7mm機関銃×4、
最高速度:214km/h

大戦末期に出現した高性能複座重戦闘機。

V型12気筒400馬力の強力なエンジンを搭載し、1920年に世界高度記録を樹立。

パッカードとはいえ、設計はフランス人でダブルネームとなっている。

Paccard le perrel C11 USA

Boeing MB3A

Boeing MB3A

Boeing MB3A

ボーイング MB3A

1921年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:6.10m、全幅:7.92m、全備重量:930kg
エンジン:ライト・イスパノ 300HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:225km/h

強力なイスパノV8エンジンを搭載した高速機。
本当はトーマス・モースの機体だが、MB-2とMB-3はボーイングでも生産されている。

原型は大戦末期の1919に出来ているが、実際に配備されたのは終戦後となった。

Boeing MB3A USA

Orenco Scout

Orenco Scout

Orenco Scout

オレンコ・スカウト

1918年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:5.70m、全幅:7.92m、全備重量:507kg
エンジン:ル・ローン 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:157km/h

ル・ローン回転星型9気筒で、ソッピース・パップと良く似た機体。
大きなカウリング前面には冷却のためか、12個の丸い穴が並んでいる。

Orenco Scout USA

Curtiss JN-4 “Jenny”

Curtiss JN-4 "Jenny"

Curtiss JN-4 “Jenny”

カーチス JN-4 「ジェニー」

1916年アメリカ
単発・複座練習機。
全長:8.33m、全幅:13.3m、全備重量:967kg
エンジン:Curtiss OX-5 90HP、
最高速度:120km/h

アメリカはWW1開戦時点までは完全に航空後進国という感じだった。

大戦勃発時の航空兵力は旧式の寄せ集め55機のみという、アメリカとも思えない状況だった。
大戦中もほとんどフランスからの輸入戦闘機でまかなっていたのが現状である。

唯一大量生産された国産機が、このカーチス練習機。
航空界に遅れてきたとはいえ、さすがに日の出の勢いの大国アメリカで、この1機種が合計6500機も生産された。

アメリカらしく、航空機の民間需要がたいへん多かったのだろう。
戦争が終わり、軍隊から放出された大量の「ジェニー」はアメリカ全土で自家用機として使われ、空中サーカスの定番機にもなった。

Curtiss JN-4 USA

Tomas Morse S4E

Tomas Morse S4E

Tomas Morse S4E

トーマス・モース S4E

1917年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:5.88m、全幅:6.71m、全備重量:680kg
エンジン:ル・ローン 80HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:169km/h

モデル・S4Cを小型にしたタイプ。

ソッピース・パップと同じエンジンを使っているようだ。
上翼がテーパーしているように見える。

Tomas Morse S4E USA

Tomas Morse S4C

Tomas Morse S4C

Tomas Morse S4C

トーマス・モース S4C

1917年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:6.03m、全幅:8.07m、全備重量:614kg
エンジン:ノーム 100HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:161km/h

第一次大戦中にアメリカで設計・製作された代表的戦闘機。

ソッピース・キャメルによく似ている。
エンジンも同じ回転星型9気筒を使用している。

Tomas Morse S4C USA

S.I.A 9B

S.I.A 9B

S.I.A 9B

S.I.A 9B

1918年イタリー
単発・複座偵察爆撃機。
全長:?、全幅:15.50m、全備重量:2990kg
エンジン:Fiat A.14 630HP、武装:7.7mm機銃×2、8mm機銃×1
最高速度:215km/h

フィアットの系列会社のSIAがフィアットのエンジンを使って作った,SIA7Bという高速偵察機は上昇力もあり高性能だったが、 主翼の構造に弱点があるとされた。

これを改良して大型化し、エンジンも何と630HP!(700HPという資料もある)もの超ハイパワーにした重量級モデルが9B。

戦争終結により生産は中止され、結局62機の生産に留まったという。

S.I.A 9B Italy

S.I.A 7B

S.I.A 7B

S.I.A 7B

S.I.A 7B

1917年イタリア
単発・複座偵察機。
全長:9.06m、全幅:13.32m、全備重量:1567kg
エンジン:Fiat A12 260HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:186km/h

フィアットの子会社であるS.I.Aが開発した偵察機。

実用性と取り扱いの良さ、上昇力もすぐれていたが、主翼が構造的に弱いという致命的な問題を抱えていた。

初期の7Sのあと改良され7Bとなっているが、あまり活躍はできず1年ほどで退役している。
後の9Bなどに受け継がれていくこととなる。

S.I.A 7B Itary

Pomirio PE

Pomirio PE

Pomirio PE

ポミリオ PE

1917年イタリー
単発・複座偵察機。
全長:8.94m、全幅:11.78m、全備重量:1538kg
エンジン:Fiat A-12 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:194km/h

大戦中に生産されたイタリア機の中でももっとも多い生産数を誇るというベストセラー機。

強力なエンジンを搭載した高速偵察機。
一部の機体では何と400HPのエンジンを搭載したものもあったらしい。

デザイン的にはイタリア的というよりイギリス的で大味な感じではある。

Pomirio PE Italy

Port Victoria P.V.7

Port Victoria P.V.7

Port Victoria P.V.7

ポート ビクトリア P.V.7

1917年英国
単発・複葉試作機。
全長:4.55m、全幅:5.49m、全備重量:223kg
エンジンABC Gnat 水平対向2気筒 35HP
武装:0.303in ルイス銃x1
最高速度:137km

Grain Kittenの愛称をもつ、たいへん小型の海軍試作機。

海軍の駆逐艦に搭載するための、たいへん小型軽量の専用機だが、プロトタイプ1機に止まっている。

駆逐艦の艦首に設けた短いプラットフォームで運用し、ドイツの飛行船を迎撃するつもりだったらしいが、うまくいかなかったようだ。

人と一緒に写っている写真が存在するが、まるで縮小版のレプリカ・ULプレーンのようで、軍用機とは思えない大きさである。

35hpの2気筒エンジンで、1917年の段階で戦争に使おうというのは無理があると思う。

Port Victoria P.V.7 Great Britain

Boulton-Paul Bobolink

Boulton-Paul Bobolink

Boulton-Paul Bobolink

ボールトン&ポール・ボボリンク

1918年 イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.10m、全幅:8.84m、全備重量:904kg
エンジン:ベントレーBR2 230HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:201km/h

第二次大戦では動力銃座搭載の駄作戦闘機で有名な、ボールトン&ポール社の最初の戦闘機。

外見で見るかぎり、常識的な設計の機体のようだが、緊急時に燃料タンクを投棄できるアイデアが搭載されていたらしい。
当社はソッピースやRAFの機体生産を請け負っており、この機体の性能や評価は不明。

戦争終結の年でもあるためか、試作1機しか作られなかったようだ。

ちなみに「ボボリンク」とは、ムクドリに近い種類の鳥の名前。

Boulton-Paul Bobolink Britain

Sage No.2

Sage No.2

Sage No.2

セージ No.2

1916年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:6.4m、全幅:10.1m、全備重量:701kg
エンジン:100hp Gnome 、武装:7.7mm機銃×1
最高速度:180km/h

独特なデザインの小型複座機で、操縦者とオブザーバーは流線型に囲われたキャビン内に収まるようにつくられている。

キャビンの天井は上翼だが、上面は開放されていて、銃手は立ち上がってこの屋根の上から射撃するらしい。
ちょうどプロペラ回転面を避けられる位置になっているようである。

なかなかユニークではあるが、試作1機のみ。

Sage No.2 Britain