Grigorovich M-5

Grigorovich M-5

Grigorovich M-5

グリゴロビッチ M-5

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:8.6m、全幅13.62m、全備重量:960kg
エンジン:Gnome-Monosoupape 100hp、武装:7.62mmヴィッカース機銃x1
最高速度:105km/h

ロシアで最初に量産配備された飛行艇。

カーチスやFBAの飛行艇と置き換えるために多数作られ、バルト海や黒海で活躍し、ロシア革命の内戦では両陣営で使用された。

通常はノーム100hpのエンジンだが、クレージュの130hpを装備したものもある。

Grigorovich M-5

Saveljev Quadriplane

Saveljev Quadriplane

Saveljev Quadriplane

サヴェリエフ クアドラプレーン

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:6.0m、全幅8.5m(9.3m)、全備重量:660kg(700kg)
エンジン:Gnome 80HP(Gnome-Monosoupape 100hp)、武装:?
最高速度:116km/h(132km/h)

珍しいロシア製の4葉試作機。

スモレンスクで作られ、1916年に試験飛行が行われた。

テストパイロットによると、「非常に反応がよく、エンジンを強化すればアルバトロスに匹敵する」と言ったそうだが本当だろうか?

プロトタイプらしき写真で見る限り、4枚羽根の支柱の間が張線だらけでいかにも抵抗が大きそうな感じがする。

プロトタイプは80hpのGnomeエンジンだが、後に100hpのGnome-Monosoupapeになっている。

それに伴いウィングスパンも若干伸びているようだ。

試験も繰り返されたようだが、結局エンジンの入手が困難なため量差には至らなかった。

Saveljev Quadriplane

Kasyanenko 5

Kasyanenko 5

Kasyanenko 5

カシャネンコ 5

1917年ロシア
単発・単座戦闘機。
全長:6.96m、全幅7.25m、全備重量:638kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機銃×1
最高速度:?

これも、前方に広い射界を得るための野心的な機体のひとつ。

空力に優れたベニヤモノコックのボディの内部にミッドシップにエンジンを搭載し、長い推進軸で機尾のプロペラを回す方式。

どう考えてもエンジンの冷却問題が発生するはずだが、実際の性能どうだったか不明。

さらに、この機の先進的な実験は、複葉の主翼全体のピッチが可変であること。

この仕組みのため主翼の支柱はV字型に一点に集約し、ひとつの軸上に支えられている。

実際に試験飛行は行われたが、着陸時にテールをぶつけてスキッドとプロペラを破損した。

その後ロシア革命の混乱の中で立ち消えになったようだ。

Kasyanenko 5

Mosca MB bis

Mosca MB bis

Mosca MB bis

モスカ MB bis

1916年ロシア
単発・単座戦闘偵察機。
全長:6.1m、全幅:7.2、全備重量:487kg
エンジン:ル・ローヌ 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:130km/h

イタリアの航空設計技師、フランチェスコ・モスカによる小型機。
ノーマルのMBは複座偵察機だが、それの小型版モデル。

主翼と尾翼は鉄道輸送のために完全に折りたためる仕様になっていた。
主翼の付け根は下方視界を得るために骨組みだけになっていたが、これは性能の大幅な低下を招き、後にカバーされた。
機銃は同調装置を備えておらず、古典的な弾丸反射板を装備していた。

Mosca MB bis Russia

Torpedo Olkhovskij

Torpedo Olkhovskij

Torpedo Olkhovskij

トルペド・オルコフスキー

1917年ロシア
単発・複座戦闘機。
全長:?、全幅:?、全備重量:?
エンジン:Le Rhone 9J 110HP、武装:?
最高速度:?

1917年にアナトラの工場で1機だけ作られた、木製モノコックの機体。
デザインはスマートでユニークなものだったが戦闘機としては失敗作だったようで、練習機として使われた。

ボディーの形から、torpedo(魚雷)と呼ばれたのではないだろうか。
オルコフスキーは製作者だから、正式な型番は無いのだろう。

Torpedo Olkhovskij Russia

ANATRA DS Anasal

ANATRA DS Anasal

ANATRA DS Anasal

アナトラ DS (アナサル)

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:8.1m、全幅:11.4m、全備重量:1164kg
エンジン:Salmson 150HP、武装:機関銃×2、
最高速度:144km/h

ロシアの飛行機というと、世界初の巨大4発機・シコルスキーは有名だが、単発機というとぱっと出てこない。
オリジナルを作るメーカーが少なかったためで、戦闘機などはほとんどフランスやイギリス機のライセンス生産である。

そんな中で数少ないロシア・オリジナルのアナトラDSは、1915年のアナトラDの改良版で、高速になり同調機銃を備えている。
とはいえ、この時期の偵察機としては大した性能ではなく大きな取り柄もなさそうだが、ロシアらしく丈夫さと扱いの容易さで重宝され、長く使われたらしい。

アナトラDSをアナサル(Anasal)、アナトラDをアナーデ(Anade)と称する。
意味は判りません

ANATRA DS Anasal RUSSIA

LEBED 12

LEBED 12

LEBED 12

レペド 12

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:7.95m、全幅:13.15m、全備重量:1213kg
エンジン:Salmson 150HP、武装:機関銃×1、
最高速度:134km/h

単発戦闘機のノウハウで立ち遅れていたロシアで、捕獲したドイツのアルバトロスをコピーして生産に乗せたモデル。
アルバトロスのBかCを1915年のコピーした11型のエンジンを、サルムソン水冷星型エンジンに換装したものがモデル12。

なるほど、全体がアルバトロスに似ているが、エンジン周りの機首が違う。
同じエンジンのアナトラよりやや低性能のようである。

LEBED 12 RUSSIA

LEBED 7

LEBED 7

LEBED 7

レペド 7

1915年ロシア
単発・単座練習機。
全長:6.95m、全幅:7.49m、全備重量:716kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:無し、
最高速度:148km/h

航空機開発の遅れていたロシアでは同盟各国からの供給を受けていたが、これはソッピース・タブロイドのコピー製品。
元来、戦闘機のプロトタイプとして作られたようだが、性能不足のせいか、武装されず少数が練習機として使われるにとどまった。

LEBED 7 RUSSIA

Sikorsky S20

Sikorsky S20

Sikorsky S20

シコルスキー S20

1916年ロシア
単発・単座戦闘機。
全長:6.5m、全幅:8.2m、全備重量:570kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機銃×1、
最高速度:190km/h

当時のロシア製戦闘機の中でも最良の機種とされる。

最初の機体は80hpエンジンで非力だったようだ。
ただしこのすぐ後に帝政ロシアの崩壊時期となり、革命直後の2機作られたS20sはエンジンを換装される。

スピードにおいてはヴィッカース以外の同時期の中でも最速の部類であったようだ。

Sikorsky S20 RUSSIA

Sikorsky S16

Sikorsky S16

Sikorsky S16

シコルスキー S16

1915年ロシア
単発・単座戦闘・練習機。
全長:6.2m、全幅:8.4m、全備重量:675kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:7.7mm機銃×1、
最高速度:120km/h

この当時のロシアで唯一ともいえる先進航空産業、シコルスキーによる単発戦闘機。
プロペラ同調式のマシンガンを備えたロシア最初の戦闘機でもある。

シコルスキーの巨大爆撃機「イリア・ムロメッツ」の支援用に開発されたようである。
とはいえ、他国の新鋭機とは性能が劣るため、実際には対戦闘機にはどうだったのだろうか。

資料により、1人乗りと2人乗りのデータがあるが、実際に2人乗っている写真もちゃんとあり、練習機としても使われていたようなので、おそらく改造モデルがいろいろあるのではないだろうか。

車輪は横1列の4輪式で、または雪上用に橇を付けているものが多い。

Sikorsky S16 RUSSIA

Sikorsky S11

Sikorsky S11

Sikorsky S11

シコルスキー S11

1913年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:7.6m、全幅:11.6m、全備重量:1005kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:?
最高速度:102km/h

最初のプライウッド製単葉機で重すぎたS-6を、コンパクトに軽量化したモデル。
操縦士とオブザーバーは横に並列して座る複座形式。

1913年の偵察機としては2位の性能を発揮していたが、結局量産はされなかった。

Sikorsky S11 RUSSIA