ホテイアツモリソウ

ホテイアツモリソウ (ラン科アツモリソウ属)【布袋敦盛草】
Cypripedium macranthos var. macranthos) (釜無ホテイアツモリソウ)

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)

日本の野生ランの中でも異彩を放つアツモリソウ属には、「アツモリソウ」「レブンアツモリソウ「クマガイソウ」「キバナノアツモリソウ」「コアツモリソウ」などがあり、どれも袋状に膨らんだ唇弁をもつユニークな花を咲かせます。

中でも、「レブンアツモリソウ」と並んでこの「ホテイアツモリソウ」が、花の大きさや色合いなどで筆頭格といえるでしょう。

北海道の本州中部に分布しますが、本州では現在、長野、山梨、石川、福井などのごく一部だけに僅かに生育します。

隔離分布のためか地域によるバリエーションも多いらしく、ここの地域産のものは山地の名を冠して「釜無ホテイアツモリ」とも呼ばれています。

蘭のなかでも力強い幅広の大きな葉を茂らせ、きわめて存在感のある濃紫色の大きな花を通常一つ咲かせます。

袋状の唇弁の中には、正面の入口から迷い込んだ虫に効率的に花粉を運ばせ別の出口から出ていかせるシステムが仕込んであるようです。


ホテイアツモリは園芸品としての価値が極めて高いということで、生育各地で採取・盗掘が長年相次ぎました。

また、伐採や植林など森林環境が変化し、近年鹿の食害も酷くなり、今や日本全国で野生自生株の生育数は僅か100個体程度という説もあります。

この地域でのホテイアツモリもこのままでは絶滅が目前に迫っていました。

そのなかで、地元では保護プロジェクトを行い、近隣の山中を大捜索して僅か3株を発見、それをもとに無菌培養などの技術を駆使して増殖した苗を自然環境の中で植栽保護しています。

山野草園の一角に設定された監視カメラ付きのフェンスの中に一般公開しているものです。

現在では本種は「絶滅のおそれのある野生動物の種の保存に関する法律」により特定第一種国内希少野生動植物種に指定されています。

許可や証明なくして採取・譲渡等を行った場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠA類(CR)
生育地すべてで絶滅危惧Ⅰ類
特定第一種国内希少野生動植物種指定

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)

ホテイアツモリソウ

2019/06/05 入笠山(植栽)