富士駒門風穴(溶岩洞)

(こまかどかざあな)
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静岡県御殿場市 (全長409m 観光部分150mくらい)
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これは鍾乳洞ではなく、まったく別の成因による「溶岩洞窟」です。
約1万年前の噴火による三島溶岩流によってできた大型の洞窟で、富士山の溶岩洞の中でも大きな空間を有するものです。
また、溶岩洞としては珍しく、洞穴性の昆虫が生息していることでも知られています。

富士山の周辺には、富士山の噴火による溶岩流で生成された溶岩洞窟があちこちにありますが、その多くは青木ヶ原樹海周辺にあるのに対し、ここは御殿場市のほぼ街中にあります。
こんなに遠くの距離まで溶岩流が到達していたことにも驚きです。

場所がけっこう普通の街中のようなところにあるので、最初向かった時にはちょっと戸惑いました。
単に人家が近くにあるというだけでなく、あたりは山や崖ではなくほとんど普通の平地なのです。

入り口は家の脇を入り、鳥居があるので普通に神社の境内のような感じで、雑木林の公園のようなところに入っていくと、いきなり洞口が。
平地が斜めに陥没したような入り口の周辺には、けっこうな冷気が流れています。
「洞窟」というより防空壕のような感じに空いた入り口を降りると地表からはさほど深くなく、しかし意外と長いトンネルが続いています。

洞窟は大きく二つの穴に分かれているのですが、やはり鍾乳洞に比べると穴の形状が単純で、まさにトンネルという感じ。
そして、岩が真っ黒で表面がテカテカした部分の多いのが特徴的です。

雨上がりの時だったからでしょうか、鍾乳洞ではないとはいえ、内部は以外と水っぽく、天井からしきりに水滴が落ちて地面にも水たまりができています。
要は、水流があるというより、「雨漏り」をしているという感じではあります。

硬い岩ながら、表面は波打つ模様や鍾乳石のような形状、肋骨のような壁、さざ波のような床など、変化に富んでいます。

それにしても、ほぼ平地の地面の下に地下室のように伸びているこの洞窟は、そのへんの民家の下にまで空間が伸びていそうです。
家の建設で地下を掘ったら空洞が空いてしまうようなことは無いのでしょうか。


天然記念物・駒門風穴は、けっこう普通の街中のようなところにある。 あたりは山や崖ではなく平地である。

駒門風穴は、けっこう普通の街中のようなところにある。
あたりは山や崖ではなく平地である。

住宅の裏の小公園のような一角にいきなり洞口が。 あたりにはけっこうな冷気が漂う・

住宅の裏の小公園のような一角にいきなり洞口が。
あたりにはけっこうな冷気が漂う・

ちょうど雨の降ったあとだったためか、内部はしずくと霧状のしぶきが漂っていた。 空間は意外と広く、薄い地面の皮の下に広がる地下一階という感じである。

ちょうど雨の降ったあとだったためか、内部はしずくと霧状のしぶきが漂っていた。
空間は意外と広く、薄い地面の皮の下に広がる地下一階という感じである。

肋骨状溶岩。 鍾乳洞を見慣れた眼には、黒くて硬くててかてかした岩は異質な感じがする。

肋骨状溶岩。
鍾乳洞を見慣れた眼には、黒くて硬くててかてかした岩は異質な感じがする。

溶岩が冷える前に滴り落ちた形状で鍾乳石のような感じの岩もあちこちある。 が、あくまでも黒い。

溶岩が冷える前に滴り落ちた形状で鍾乳石のような感じの岩もあちこちある。
が、あくまでも黒い。

地面はおおむね水平で、落石のないところは、さざ波状の表面をもつ溶岩の一枚岩。

地面はおおむね水平で、落石のないところは、さざ波状の表面をもつ溶岩の一枚岩。

内部から洞口を望む。 まさに地下室から地上への出口状態。

内部から洞口を望む。
まさに地下室から地上への出口状態。

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